あおもりいのちの電話から~理事長挨拶~
理事長 藤林 正雄
「あおもりいのちの電話は開設30年になりました」
―仲間に支えられて30年—
あおもりいのちの電話は1995年4月17日に開局しました。すでに四半世紀が過ぎ開局30年になります。
ボランティア相談員をはじめ多くの方々のご理解とご支援に支えられて継続してきました。深く御礼申し上げます。
私はあおもりいのちの電話相談員の1期生として開局当初から相談電話を受け取り、それ以来関わり続けてきました。一相談員が30年後に理事長になるとは想像もしていませんでした。ただ、自分の存在意義を感じることができ、相談員仲間に支えられて続けてこられたと感じています。このような大切な存在を今後も継続発展させていけるようにしたいのです。
さて、いのちの電話は、トレーニングを受けたボランティアである相談員が、多くの方々の悩みや苦しみを電話やメール等により傾聴し寄り添う活動であり、自殺予防という市民運動です。
傾聴はまなざし
傾聴は、相手に積極的な関心を持ち続けることや心を向け続けること、『いま、ここで』という大切な時間を共有するという相談員の「まなざし」です。すると「傾聴」は相手が相談員を介して自分を見つめ直し「これから」に目を向けることになります。同様に相談員は自分の心をどう相手に向けるかということを介して自分自身を見つめ直すことになります。その結果として「傾聴」が成り立つといえます。
相手に心を向け続ける、辛くても『いま、ここで』という時間を共有し続けるという自己の思いを相手に向けることは、ただ話を聞くという一方的な関係ではありません。相互主体という関係です。自己の未熟さや価値観が、相手を傷つけ追い込むこともあります。逆に相手の思いや価値観、体験に押しつぶされそうになることもあります。それでも、相談員を続けることで成長し、より良い傾聴を可能にするのです。
稲村 博は 「心の傷療法」の中で次のように話しています。
『全面的に彼らを受け止め、誠心誠意彼等に耳を傾ける』-必死になって話を聴く
自殺は強い孤立無援の絶望的な心理状態においてなされる
1.絶対に諦めない
2.息の長い取り組を続ける
3.心の絆を中心にすえる
4.段階的に対応する・・・日常生活面 対人関係面 生きる姿勢の面~慎重さと堅実さ
5.人の輪による支援体制をつくる
6.危機と孤独にある人こそ対象にする
7電話と面接を併用する
8.生きる意味を体得させる
私たちは、このような思いを胸に秘めつつ日々相談活動を行っています。
一人ぼっちで悩んでいるひと、苦しくて死んでしまいたいと思っているひと、誰かと話すことで少しでも楽になりたいひと、誰にも相談することができない人は、ぜひ「あおもりいのちの電話」に電話をして下さい。
ぜひ仲間に!
最後に、「あおもりいのちの電話」の活動をご理解いただき、興味や関心がある人は、相談員養成研修を受けて、ぜひ相談員として一緒に活動しましょう。
いのちの電話とは・・・
私たちのまわりに、さまざまな問題をかかえて孤独と不安に苦しみ、ひとりで悩み、生きる力を失いかけている人が少なくありません。 『いのちの電話』は、そのような人達と心をかよわせ、ふたたび生きる喜びを見だしていかれることを願いつつ、ボランティアが電話を通じて、よき友人、よき相談相手となり、ともに生きる幸せの輪が広がることを願っています。
無料の電話相談です。 名のる必要はありません。 宗教や思想を尊重します。 秘密は必ず守ります。 電話相談員は所定の訓練を終了した人々です。
私たちに話してください!
TEL 0172-33-7830
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